2回目の「映画大好きポンポさん」をみったぞ〜!気になったところと好きなところ!
ポンポさん2回目みったぞ〜!
※ふんだんにネタバレを含むよ!
まえがき
前回の仕事帰りと反対に、朝一の一番回転する頭で2回目のポンポさんを観てきた。もはや筋を知っているのでキャラクター以外の細部まで見れるし、話がすすんでも気になったシーンに頭を残したままにもできた。そのため、前回気になっていたけれど言及しなかった部分を、改めて確認もできた。また、他の人の感想なども読んだ上で、ほんとだ!と喜んだり新たな発見もできた。やったー!
それになにより、原作とはもはや違うとわかっているから、今度は原作とは異なるもの、一つの映画としても観れたつもりである。これが私の中で一番の収穫だった。
ので、前回同様、批判的なことも述べるし、好きなところもピックアップしつつ、同じことの繰り返しにはならないように言及していきたい。
感想
1回目は前半と後半でジーン君がぶれて見えたけど、2回目で見方が変わった。『人の生活どうでもいい!編集超楽しい!』で始まったジーン君が、監督となって撮影する合間に現場の人と交流したり先輩の助言をうけたりして、切られていったものを知覚し、独りよがりな視点からより多角的に観つつ選択していくようになった成長譚。なのかなと。それならおかしくない。好きか嫌いかは別としてね。それは好みだから。
するとそれほどおかしなわけでもなく、一つの映画としては十分見応えがあるだろう。2回観た価値もあるし、何なら3回だってありだった。しかし、すごいからこそ余計な部分が目立つし、どうにも後半がよくないなあと。
やはりナタリーがノイズ。ナタリーの動かし方が良くない。
ジーン君との編集時のシーン。ナタリーは『私の映画でもあるから私も隣にいる』というような決意表明のあとすぐ、切られていく自分のシーンに何度と悲鳴をあげて、結果、ジーン君の手を止めさせる。だからこそ、ナタリーを通して、作品をカットすることはそこで演じた人の大事なシーンをカットすることでもあるのだな、というのは伝わったけど、かわりにナタリーがジーン君の作業の邪魔者になっていた。ただでさえ時間がないというのは強調されているのに。
順序を入れ替えた方が良かったのではないだろうか。
例えば、ナタリーがジーン君に差し入れを持ってくる。集中するジーン君。横から覗き込むナタリー。画面に映る自分の思い出のシーンに口元を綻ばせるも、ジーン君がすかさずカット。ナタリー都度悲鳴。そのせいでジーン君の手が止まるのを見て、ナタリーもジーン君の心中をはかる。覚悟を決めてから、隣にいます。ぐっと、切られていくシーンを眺める。
とか。とにかく、決意表明のあとにすぐ邪魔をする構図をなんとかできればよかった。
あと、頑張るジーン君の後ろで眠ってたのもどうなのだろう。せめて退出して寝るとか。うーん。
あとあとポンポさん!敏腕プロデューサーぶりを描くためなのか、きつくかかれすぎてるなと。
ミスティアのところにいきなさい、と言われたナタリーが驚きにほうけて動けないシーンで、ナタリーに「わかったらさっさといく!」と怒鳴るのや、机の上に立ってジーン君に凄むのとか。はい!かけあし!くらいの言葉でよかったし、椅子に腰掛けたまま姿勢を変えるなり影を落とすなりでよかったな。えらいのとえらそうなのは違うよね。
他には、やりたいシーンが多くて見せ場を作りすぎているなという印象が。そのために、同じ問題を繰り返すのもどうかとも。これは銀行の会議のシーンと、ジーン君の編集シーン。
会議では、アランの熱意が世界中に配信されて、さまざまな言語でコメントが流されて、人々がMEISTERに心を寄せて、ジーン君を、アランを応援して。コンプライアンスは平気!?というのはあえて突っ込まないが、とにかくわかりやすく大きな見せ場だったし、かなり胸にくるものもあった。そうしてアランの頑張りから、再びジーン君の編集のシーンにうつっていく。
で、ここ!
編集できない(ピースが足りない)→期限に間に合わない→アランが解決
という大盛り上がりで決着がついた問題なのに、
編集できない(ジーン君が倒れたから)→(このままのジーン君では)期限に間に合わない→ジーン君の根性で解決
という繰り返しのせいで、せっかく華々しく解決された問題をほじくり返して薄めてしまうようだった。しかも二度目の問題のきっかけが、モノに足を引っ掛けて転ぶというつまらない失敗のせいというのがご都合主義で、どうにも腑に落ちなかった。
ちょっとひっかかったのは、MEISTER撮影のヤギの解決策。これはかなり置いてけぼりだった。そもそもどういうシーンを撮るつもりだったのかよくわからなかったので、これ解決してるの???と。ホラーみたいだし、リリーのセリフもありきたりだし。単純にあそこだけピックアップされてもいいシーンにはみえなかった。ぽかんとしてしまった。
あと、やっぱり見せ場なのだろう編集のシーンは好みじゃない。待ち受けタクシードライバー(だよね?)のジーン青年だし。
以上!引っかかったシーンばかりあげたので、次は好きな部分もぜひあげさせていただく。
好きなシーンは、スイスに来たポンポさんが携帯に映り込むところ。ジーン君と何度も間違えるペーターゼンさんのやりとりの間。MEISTER後半、ダルベールの指揮が長回し引で撮られるところ。本当にここ!映画とはいえ、やはりアニメで長回しはあまりやらないのかな〜と残念がっていたところに来てくれたからすごく嬉しかった。私は映画の長回しがとても好きなので。
他にはニューシネマパラダイスのケースが机に置かれてるところ。ジーン君の待ち受け。ナタリーの観ている映画の花冠の人。あれはナタリーの好きな映画なのだろうか。
それから、こらは好きとは別だけど、ジーン君の声!CM時点ではイメージじゃないと思ったけど、観ていて違和感なかったのは安心した。
と、2回目を観たことによりさらに色々感じることができたのでとてもとてもよかった。ディスクはわからん。でも前後編の漫画が特典というのは、映画を冠した映画では悲しかったよ!
しかし、色々言ったけど、あー楽しかった!